2021-06-09

あらためて、保育園とは、保育者とは

いつもごかんたいそうの保育運営にご理解・ご協力くださりありがとうございます。

これから不定期になりますが、私たちがごかんたいそうでの暮らしの中での気付きや学びなど、皆様と共有したいことを文章にのせて発信させていただきますので、お時間ある時にご一読いただけましたら幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

『あらためて、保育園とは、保育者とは』

 昨年より社会に大きな影響をもたらしているコロナウイルスの蔓延がひとつのきっかけとなり、あらためてごかんたいそう職員間で、保育園の在り方、保育者の在り方を考える機会が増えています。保護者のみなさまにおかれましても、このコロナ禍で、今までにご経験されたことがないような状況の中、ご家庭とお仕事の両立に苦心されながら自分たちの軸を見つめ直したり、生活を変えたりと、大なり小なりの変化があったことかと思います。この慌ただしい新学期の時期において、コロナ禍の影響もあり、保護者のみなさまと満足なコミュニケーションがとりづらい状況にもどかしさを感じています。このような中でも可能な限り保護者の皆様とコミュニケーションをとりたいという思いから、ひとまずこちらの文面にて拙いながらも、わたしたちがいま考えていることをお伝えさせていただきます。

 こどもたちの生活において、その柱である家庭、それを一緒にサポートする園を行き来する日々の連動的な繋がり、保護者のみなさまとの連携はもっとも大切なことと感じています。園生活では私たち保育者は視診と呼ばれる朝の受け入れや、保護者の皆様が連絡帳に丁寧に記してくださっている情報をもとに、一人ひとりの園での暮らしに細やかに向き合っていきたいと、日々、心に留めながら過ごしています。たとえば連絡帳での睡眠の状況や排便の有無、食事の内容や量といった表面的な情報だけでなく、その日の機嫌や心の状態など視診で感じたことを含めることによって、こどもたちの心と身体の健やかな成長を、ご家庭とともに見守れるよう努めています。幸い、保護者のみなさまのご協力があって、至らない点がありながらも、そのような日々が送れているように感じていますが、やはりお互いに細心の気配りと思いやり、何よりもこどもたち一人ひとりの成長を願ったうえで、立場を超えた丁寧な対話を続けていかなければ、難しいものだとも感じています。

 また、わたしたち大人が一方的にこどもたちの成長を見守るだけでなく、こどもたちの日々の姿と育ちを通じて、保護者、保育者も共に育ちあう「共育(きょういく)」を目指すことを、このタイミングで私たち職員もあらためて心にとめておきたいとも感じています。一見、理想論のようにも聞こえてしまいますが、ごかんのいえ、ごかんのもり(保育園)に関わるこどもたち、大人たちすべての人にとって、今日より明日、明日より明後日、少しでも成長できたことの喜びは、何にも変えがたいもので、それこそごかんたいそうという場、ごかんのいえ、ごかんのもりという保育園が存在する意義だと思っています。そしてわたしたちごかんたいそうの保育者は、保育サービスを提供する保育園側の人という、ある種の冷たくて寂しい立ち位置ではなく、保育のプロとしての責任と喜びを持ちつつ「共育」の場に参加する人でいたいという思いは、これから先も忘れずに持ち続けていたいとあらためて感じる毎日です。

 最後に、日々わたしたちが、「こどもたちの成長を見守るひとり」でいることができるのも、保護者のみなさまの日頃のご理解とご協力あってこそと、職員一同あらためて感謝しております。また、ごかんたいそうの職員は、いえもり職員、調理、総務経理、ガーデンティーチャーといった部署・役職関係なく、「共育」の場に想いを持って集まっているメンバーばかりです。少しでも疑問や不安に思われる点がありましたら、いつでも誰にでもご相談いただければ、私たちも嬉しいです。ご家庭とお仕事の両立をなさっている保護者の皆様へ、尊敬と日々の感謝の気持ちを込めて。

ごかんのいえ 鴨野薫(かおるちゃん)

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