「ごかんたいそう」とは

[  vision / mission / philosophy / 団体概要  ]

– vision –

『 みんなが じぶんのいろでえがく ひとつの いろいろなせかい 』

 こどもたちと日々、自然や暦に寄り添いながらくらしていると、海のいきものも山の草花も、僕たち人間も、ありのままの本来の自然は、多様性に満ち溢れた生態系が、たすけあい、与えあい、いかしあいながら育まれていることに気づきます。
 みつばちが自分の歓びとして花の蜜を吸いまわることが、結果として、植物の受粉の担い手になるように、それぞれがありのままの自分を表現しながら、同時に、他者との与え合いの関係性をうんでいくこと。
そんな生態系においては、経済的に豊かな暮らしもスピーディに世界中のものを手にいれる利便性も望めないかもしれませんが、同じような色の人ばかりのモノクロな世界よりも、自分の個性に誇りを持った人があふれているカラフルな世界のほうが、日々、心豊かに、生きることを肯定的に感じられるくらしをおくることができ、かつ、全体としても持続可能なたくましさをもった僕たちの未来なんだろうと思っています。

– mission –

自分の個性を誇れる自尊心を育むための、子どもたちの暮らしの場づくり

 自尊心という言葉。人によって色々な捉え方があるかと思います。僕は、”ありのままの自分と向き合って生きようとする心、いいかえれば、自然でいられる心”ではないかと、感じています。将来、大人になって社会の中で自分だけの素敵な色を描いていくには、時には、集団と異なる意見を主張しなければならない局面もあると思います。この人とつながりたくて気持ちをつたえたいのに、恥ずかしく、怖くて、何もいえなくなりそうな時もあると思うのです。世界でひとりぼっちかもって思うぐらい孤独を感じることだってあると思います。壁にぶつかって、つい逃げだしそうになったり、実際、逃げ出すことだって、あると思います。
 じゃあ、逃げそうになりながら迷いながら、それでもそういう局面を最終的に切り開いていくのは、頭で考えた論理的な資料でしょうか?誰かが正解だよっていってることに同調することでしょうか?それって自分を生きてるというよろこびにつながるんでしょうか?
 僕は、最後は、論理とかじゃなく、誰かの声に頼るのでもなく、根拠はないけどなんとか乗り切れる気がする!とか、もし失敗したとしてもそれでも自分の色を表現したいんだ!とか、あの人の色に本当に感動したから対話してみたい!といった内なる心の声を感じられるかどうか。それが、生きていく上で、自分なりの一歩を踏み出していく原動力になるんじゃないかと感じています。
 僕たちは、「そういった自尊心が育まれるくらしの場ってどうやったらつくれるのだろう?」ということ、ただただそれだけをずっと考えながら、日々、暮らしています。

– philosophy –

僕たちは、日々、子どもたちから本当にたくさんの気づきを与えつづけてもらっています。全部を書き出すとキリがありませんが、その中で、特に、ごかんの取り組みを貫くフィロソフィーになっている言葉のいくつかをお伝えできたらと思います。

“成果第二”

今は、世の中がとっても早いスピードで効率的に動いていますし、インターネットにアクセスすればあらゆる情報が溢れている時代です。そんな時代だからなのか、モノやヒト、大人も子どももありとあらゆるものが、評価の対象になって、すぐに成果や結果が求められる傾向にあるように感じます。
翻って、ごかんの子どもたちの育っていく様子をみていると、子どもたちになんでもすぐに成果を求めたり、ある時点の結果で評価をつけることって、子どもにとっては実はあまり意味がないのかなって感じています。子ども達が、日々、泣いたり、笑ったり、悔しい思いをしたり、勇気を振り絞ってその子にとっての大きな一歩を踏み出してみたり(それは大人から見れば目に見えるような成果でもなく、見落としそうな程ささいなことと感じるようなことばかりかもしれません)。
そんな、試行錯誤の日々を重ねて、たくましく育っていく姿をみていると、その瞬間で切り取った成果なんかより、なにげない日常の中で積み重ねられていく、全ての過程や悪戦苦闘、その中で湧き上がる、喜びや悲しみ、嬉しさや悔しさ、様々な心と体のゆらぎの中に、成長の種が詰まっているとおもえるのです。

“安全第二”

決して安全を軽視してむちゃをさせるって意味ではありません。もちろん、最大限の注意を払って安全第一で子どもを見守るのですが、でも、安全[だけ]第一になってはいけないと思います。無菌室のような環境で子どもを育てて、いざ大人になってリスクだらけの社会に送り出すのは、それこそとてつもなく危険だし、無責任なことだと思います。だからごかんでは、”覚悟をもって子どもの自発的な育つ力を信じて見守る”意識を大人たちの共通認識になるように心がけています。

“予定不調和”

子どもだって、この社会に存在する一つの個性であり人格。自然や未来を予定通りにコントロールできないように、子どもを大人が思い通りに育てるなんてできっこないと思います。子どもと向き合うことの予定”不”調和をおおらかに受け止めつつ、一方で、子どもが自発的に育っていく力を信じて、「見守る芯」をもつことで、子どもたちは、僕たちの想像をこえ、たくましく自分の色をひろげていくと思います。

– 団体概要 –

ごかんたいそうは、 自然、アート、まちのつながりをベースに、「自分の個性を誇れる自尊心」を育むための子ども達のくらしの場づくりに取り組む、小さなNPO活動です。

現在、神奈川県逗子、披露山の森の中にある食育農園併設の保育園「ごかんのいえ」「ごかんのもり」を運営している他、放課後の子どもたちのアート・実験の場として「ごかんのアトリエ」、子どもたちのリアルな社会へのアウトプット・対話を目的とした「こどもクリエイティブエージェンシー」、といった場づくりに取り組んでいます。
また、NPO組織内に、「パーマカルチャーと子どもの未来研究所」というワーキンググループをつくり、保育者・教育者向けのゼミナール、パーマカルチャーやくらしにかかわる勉強会・ワークショップ、野菜のたね付きフリーペーパー「ごかんのたね」の発行をはじめとした各種情報発信・広報活動に取り組んでいます。

団体名特定非営利活動法人ごかんたいそう
設立2012年3月
拠点小規模保育施設 ごかんのいえ
〒249-0007 神奈川県逗子市新宿4-7-30
tel / fax:046-874-8370

認可外保育施設 ごかんのもり
〒249-0007 逗子市新宿4-7-29
tel / fax:046-874-6913
役員構成代表理事:全田和也
理事:小野亜斗子、松田明仁、前田朋英、羽渕彰博
監事:山本拓三
正会員全田和也、小野亜斗子、今津修平、山本拓三、西尾義隆、
上住敬一、轟岳、中川彩香、永井巧、村川真理子、
松田明仁、池麻耶、前田朋英、羽渕彰博(以上14名)